概要
我が国において、全ゲノム解析等を推進するため、令和元年12月にがんや難病領域の「全ゲノム解析等実行計画(第1版)」が策定されました。令和4年9月に「全ゲノム解析等実行計画2022」が策定され、本計画には、対象患者や実施体制についてその方向性を具体化したほか、患者還元及び利活用等に係る運営方針や倫理的・法的・社会的課題(ELSI※1)、患者・市民参画(PPI※2)に係る事項について記載されています。
「全ゲノム解析等実行計画2022」の推進にあたり基本的な方向性を厚生労働省が設置する専門委員会で決定し、事業実施組織がその具体的な運用を担うことを想定しています。事業実施組織は、強固なガバナンスと透明性、説明責任を有する自律性の高い組織であることが求められています。事業実施組織発足のため、事業実施準備室を令和5年3月に国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部内に設置しました。
事業実施準備室は、がんや難病領域の厚生労働科学研究班、AMED研究班と連携しながら、データ利活用(※3)および事業実施組織発足に係る組織設計および人材確保等の検討を開始しています。具体的には組織運営部門や事業部門を設置することや、それに携わる必要人材等について令和7年度からの事業実施組織の発足のための検討を行っています。
※1 ELSI:Ethical, Legal and Social Issues
※2 PPI:Patient and Public Involvement
※3 データ利活用:創薬や診断技術の研究開発等を推進するため、収集したデータ(臨床情報、ゲノムデータ等)を企業及び学術機関と共有すること。
注意:全ゲノム解析等実行計画2022 P.25、P.47より引用
全ゲノム解析等に係る検討体制
関連サイト・研究班のご紹介
- 厚生科学審議会科学技術部会 全ゲノム解析等の推進に関する専門委員会
厚生労働省ホームページ
「https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_467561_00004.html」 - 厚生労働科学研究班
・がん領域全ゲノム解析を基盤としたがんゲノム医療の実装に向けた患者還元、解析・データセンター(※4)、
ELSI体制構築についての研究(研究代表者 中釜斉)
注意:上記、専門委員会URLの各回資料に記載がありますのでご参照ください
・難病領域
難病に関するゲノム医療推進にあたっての統合研究(研究代表者 水澤英洋)
https://www.nanbyo-genome-tkh.org 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究班
・がん領域
A班:患者還元班(体制構築班)
B班:患者還元班(領域別班)
C班:解析班
注意:上記、専門委員会URLの各回資料に記載がありますのでご参照ください・難病領域
難病のゲノム医療推進に向けた全ゲノム解析基盤に関する研究開発(研究代表者 國土典宏)https://genome-toyama.ncgm.go.jp/researches/nanbyo.html
※4 解析・データセンター:令和7年度の事業実施組織発足後の事業実施体制における、企業から収集した解析結果や医療機関から収集した臨床情報の保存・共有・利活用支援等を行う組織のこと。
お問い合わせ
- JH全ゲノム解析等事業実施準備室 総務チーム
jh-genome-pmojh.ncgm.go.jp