本部長挨拶
本部長からのご挨拶

JH(Japan Health Research Promotion Bureau)は、我が国の6つの資源・情報を集約し、それぞれの専門性を生かしつつ有機的・機能的連携を行うことによって、世界最高水準の研究開発・医療を目指した新たなイノベーションを創出することを目的とした横断的組織として、2020年4月1日に発足し、これまで多くの成果をあげて参りました。2025年4月1日より、国立国際医療研究センター(NCGM)が国立感染症研究所と合併して国立健康危機管理研究機構(Japan Institute for Health Security: JIHS)が設立され国立高度専門医療研究センターとは異なる組織となりますが、今後とも5つの国立高度専門医療研究センターとともに広義のナショナルセンター(NC)として緊密な連携を維持していくこととなりました。そこで、2025年4月1日をもってJHの日本語名もこれまでの国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部からナショナルセンター医療研究連携推進本部とあらため、再出発することとなりました。
JHのミッションは、①新たなニーズに対応した研究開発機能の支援・強化、②6NC連携で効果的な研究開発が期待される領域の取組の支援・強化、③6NC全体として研究成果の実臨床への展開の支援・強化、です。JHには、データ基盤課、共同研究課、知財・法務課、広報・総務課、人材育成課の5部門があり、各NCから課員が配属されて、これらのミッション達成のために活動しています。
現在6NCはそれぞれ研究所を併設しており、担当する疾患分野において世界をリードする基礎研究・橋渡し研究の成果を上げています。一方、各NCの病院においても、世界最先端の診療や臨床研究を行って、我が国の医療界を牽引しています。そこで、各ライフステージにおける疾患・健康上の問題に取り組んでいる現在の6NC個別の優れた研究を有機的に連携できれば、人が一生を通じてより健康で豊かな生活を営むことができる疾病予防法や、もし病気になったとしても個々人に合わせた最も適切な治療法(precision medicine)を開発し、提供できるようになると考えられます。また、開発された新しい治療法について、6NC病院の強固な連携をもとに我が国のみならずアジアを含めた国際治験・臨床試験を実施することによって、我が国に画期的な治療法を迅速に導入する体制を確立し、世界の医療向上にも多大な貢献できるようになると考えられます。このために、JHはこれまで、6NCの診療データの集積(6NC-EHRs)をはじめとする臨床情報の共有化や6NC横断的研究とその研究基盤の整備を支援し、またこれらの成果の迅速な社会への還元のためのシステム作りや、さらに将来これらの基礎的・臨床的研究を担う人材の育成にも携わって参りました。その成果の一部は本ウェブページでも紹介しております。引き続き、皆様のご支援をお願い致します。
ナショナルセンター 医療研究連携推進本部(JH)
本部長 植木 浩二郎