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国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部

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国民のヘルスリテラシーに配慮した医療情報発信の環境づくりに資する課題探索研究 

研究概要

さまざまな医療情報がインターネット、SNS、書籍などから入手できる現代では、信頼できる情報を探し、自分に当てはまるかを考え、活用することが重要です。「ヘルスリテラシー(HL)」とは、疾病予防・健康増進等に関する意思決定のために健康に関する情報を入手・理解・評価・活用するための知識・意欲・能力のことをいいますが、日本では医療情報の活用法を学ぶ機会は少なく、個人のHLが諸外国と比較して低いと言われています。一方でWHOの提言では、HLは個人の能力を表すだけでなく、様々なステークホルダーが関与する人と環境との相互作用や、個人の力や声を強化し他者とのバランスを調整する "関係性"の概念で、大切な社会的資源の一つとされています。

ナショナルセンター(NC)では担当する重点疾患に関する情報発信部門を持ち、インターネットを介して国民へ向けた情報発信をしています。この研究では、日本の文化的背景を考慮し、多様な背景をもつ利用者に対してわかりやすい情報と入手しやすい環境、患者―医療者などで良好なコミュニケーションを取るための情報や環境設定、などを含めた複合的な「HLに配慮した環境づくり」に寄与する医療情報発信について、NCが担うべき役割や課題を明らかにします。

研究のイメージ図


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期待される効果

  • 疾患に関する知識が必要になった状況下におけるHLについて、日本の医療制度や文化背景をふまえた概念や構成要素を明らかにする
  • 社会資源としてのHL向上に配慮した情報提供においてNCが果たすべき役割と機能、具体的な情報作成・質担保・提供方法を提示する

主任研究者

井花庸子(国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター 医師)

自分や家族・友人が必要に迫られた時に、信頼できる健康情報を入手し、それを元に意思決定や意思決定のサポートを行うことは重要です。病気や健康情報をインターネット上で入手する環境や、正確なわかりやすい情報、健康情報を意思決定に利用する力など、HLの向上に貢献する公的医療情報発信機関の課題について調査をします。

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分担研究者

【国立がん研究センター】
がん対策研究所がん情報提供部
堀拔文香

【国立成育医療研究センター】
女性の健康総合センター 妊娠と薬センター
藤岡泉

【国立国際医療研究センター】
小林崇希